城山台から通える高校の入試制度(後半)

城山台から通える高校の入試制度(後半)

さて、城山台から通える高校の入試制度(前半)で前期選抜を中心に記事としてまとめました。今回は前回最後に言っていたもう一つ、重要なことについて書いていきたいと思います。


道府県によって違う内申点の価値

内申点が高校受験に重要な要素であることはみなさんご存知ですね。でもその内申点は住んでいる地域によって価値が違うということは意外と知られていないです。城山台から通える高校を例に下の表にまとめましたのでまずは自分が行きたい高校を見てみてください。

高校選抜方式配点配点比率
学力:報告書:人間性学力:報告書:人間性
南陽A150:135:10039%:35%:26%
城南菱創A150:135: 3048%:43%:10%
莵道A150:135: 3048%:43%:10%
西城陽A1150:135: 3048%:43%:10%
A2150:135:10039%:35%:26%
東宇治[英語]A1150:135:12037%:33%:30%
東宇治[文理]A2150:135:12037%:33%:30%
久御山A150:135: 9040%:36%:24%
田辺A150:135:14035%:32%:33%
B ー:100:200
0%:33%:67%
城陽A150:135: 5045%:40%:15%
Bー:135:2700%:33%:67%
木津A150:135:15034%:31%:34%
Bー:135:2200%:40%:60%
八幡A150:135: 6043%:39%:17%

南陽高校を例にみてみましょう。南陽高校では学力検査:報告書:人間性=39%:35%:26%となっていますね。報告書=内申点ですので、南陽高校での内申点の比率(価値は)35%となっています。つまり、学力検査である当日の試験結果とほぼ同等の割合で評価されます。人間性についても26%となっており非常にバランスのとれた配点比率となっていて南陽高校としては勉強も運動も人間性もバランスのとれた人材を求めていそうなことがわかりますね。

次に城南菱創高校。城南菱創高校では学力:報告書:人間性=48%:43%:10%と学力検査と内申点に比重があります。城南菱創高校はどちらかといえば学業に力を入れていきたいという側面が読み取れます。

このように同じ城山台からいける高校の中でも内申点に対する考え方が違う、つまり、重みが違うということです。どの高校においても内申点のMAXは135点ですが、配点比率が違うことで同じ1点でも1点の重み/価値が違うということです。

ちなみに京都府における内申点の計算式は以下の通りです。

前期選抜の内申点計算式
1年から3年2学期までの9教科合計点数。

とてもシンプルですね。次に中期選抜での内申点の計算式は以下の通りです。

中期選抜の内申点計算式
1年から3年までの主要5教科合計点に副4教科合計点の2倍を足した合計点数。

中期選抜の場合、副教科は2倍で計算されるのが大きな違いです。

ここで一つシミュレーションをしてみます。

[A君]
A君は勉強がとても得意。3年間ずっと主要5教科の国数英社理がオール。塾でもいつもトップクラスで全国模試でも上位に食い込むほどの実力者。ただ、副教科はとても苦手。3年間ずーっとオール3。

[B君]
B君は勉強も運動もなんでもそつなくこなしてしまうタイプ。どれも決して一番ではないけれど、いつも上位クラスに食い込んでくる侮れない人物。

さて、二人はとうとう前期選抜を迎えることになりました。しかも目指すは同じ高校。お互い負けじと努力しています。A君は中学3年間主要教科オール5という成績優秀者。B君も勉強はそこそこできるけどオール4です。もちろん内申点でもB君はA君に負けています。実際みていきましょう。

A君:[ 主要5教科 * オール5 + 副4教科 * オール3 ] * 3年 = 111点
B君:[ 主要5教科 * オール4 + 副4教科 * オール4 ] * 3年 = 108点

少し、A君のほうがリードしていますね。当日の試験もA君が有利なのでA君に軍配が上がりそうですね。でも結果はお互い残念な結果に。気を取り直して中期選抜に力を注ぎます。さて、次もA君が有利…

A君:[ 主要5教科 * オール5 + 副4教科 * オール3 * 2 ] * 3年 = 147点
B君:[ 主要5教科 * オール4 + 副4教科 * オール4 * 2 ] * 3年 = 156点

あれ?B君のほうがA君より9点も上回ってしまいました。
そうです、中期選抜に限っては副教科が2倍になるというところがミソです。中期選抜の結果、A君もB君も同じ合計点となり二人ともめでたく合格したのでした。

という視聴率0.1%のドラマでご紹介しましたが、言いたいことは副教科を疎かにするな、ということです。

城山台の人にとっては関係のないことで余談となりますが、内申点の計算の仕方は都道府県や高校によって異なります。ある県では3年生の内申点だけ3倍で計算されます。またある県では1年/2年の内申点は加味せず、3年生の1年間の成績だけが加味される、といったような県もあります。

これがタイトルにある内申点の価値の違いです。

いづれにせよ内申点で良いことに越したことはありません。ただ、その内申点がどのように受験で加味されるのかを知っておくことで受験を有利に進められるということは覚えておいておきたいところです。

これを踏まえて中学生活をどう送るのかを一度真剣に親子で話し合うことはとても重要なことだと私は考えています。

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